福井県立大学地域経済研究所

お知らせ

コンテンツツーリズムに関する地域経済研究フォーラムが開催されました

 お知らせ  

10月19日(月)、ハピリンホールにて、2026年度第4回地域経済研究フォーラム「コンテンツツーリズムと地域文化の未来」を開催しました。

基調講演では、近畿大学の岡本健教授が、コンテンツツーリズムやコンテンツ産業をめぐる政策動向と歴史的な展開を解説した後、アニメの聖地巡礼を事例に、ファンと地域住民の間に生まれる交流の特徴を紹介しました。また、観光を「物理的・情報的・感情的アクセス」から捉える視点を提示し、コンテンツツーリズムが虚構空間において地域への親近感や愛着を育むとともに、物理的アクセス(実際の訪問)にもつながる特徴を持っていることを示しました。

続いて、2件の事例報告が行われました。小浜市の福田雅一さんは、ドラマ『サバ缶、宇宙へ行く』を通じた地域食文化の発信について報告しました。小浜市の食文化を背景に、高校生の探究学習をもとにした実話がドラマ化された経緯を紹介し、観光への波及効果だけでなく、シビックプライドの醸成にもつながる成果があったことを報告しました。

越前市政策参与の山田賢一さんは、福井県の恐竜のブランド化や、大河ドラマ『光る君へ』を契機とした紫式部ゆかりの地域資源の活用について報告しました。県職員や越前市長としての経験をもとに、企業との連携や商品開発など、自治体によるコンテンツビジネス戦略を紹介し、とりわけ地域に「本物」があることの重要性を強調しました。

後半のパネルディスカッションでは、福井県立大学地域政策学部の宮﨑友里准教授がモデレーターを務めました。コンテンツを対象とした観光行動についての話題提供に続き、岡本教授による県内の事例報告へのコメントを踏まえ、登壇者間で意見交換が行われました。現在のようなコンテンツツーリズムの隆盛に至るまでの地方自治体としての営業活動のエピソードや、地域住民の方々の主体的な協力の様子についてお話しいただきました。地域が育んできた文化と、メディアや企業など地域外とのつながりの双方の重要性が議論されました。

当日は約80名の方々にご参加いただき、熱心に聴講いただきました。ご参加いただいた皆様に感謝申し上げます。