福井県立大学地域経済研究所

所長のあいさつ

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福井県立大学地域経済研究所は、2001年4月に誕生しました。比較的若い研究所といえますが、1989年9月に福井県が策定した「福井県立大学基本構想」ではすでに、「地域の産業の発展に貢献する学術研究を実践するため、学部や大学院の充実状況を考慮しながら附属研究所を設置する」ことが謳われています。その後、学部や大学院の充実を経て、1999年10月に地域経済研究所(仮称)体制検討会が発足し、2000年3月には検討結果がまとめられています。

そこでは、「本県の産業・地域社会を活性化させるために、固有の技術や文化に支えられた地域産業と地域経営について調査研究し、提言する専門機関の設置が早急に求められている」とされ、その必要性や機能に関して、(1)産・官・学のインターフェイス機能、(2)県内産業界と自治体のシンクタンク機能、(3)専門情報の収集・保管・公開・発信、(4)県内人材の育成・活用とネットワーク化の4点が挙げられています。

20年以上が経ち、地域産業や地域社会の状況が大きく変わるとともに、インターネットの発達で情報収集・発信の方法も刷新されましたが、設置当初の原点は変わらないように思います。特に、現在構想中の文系新学部も含め、「学部や大学院の充実状況」と研究所との関係をより強固にしていくことが重要だと考えています。多様で個性的な研究者の参画を得て、研究所としてのプロジェクトを戦略的に実施し、機関誌やフォーラム等を通じて成果を公表し、地域貢献の強化を図っていく所存です。

地域経済を掲げた国内でも稀有の研究所として、地域に根差した調査研究を進めていくとともに、地域経済の理論や地域比較、地域政策等の研究に積極的に取り組み、日本の地域経済研究と地域政策をリードしていく役割を強化していきたいと考えております。皆様のご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。

所長・教授
松原 宏